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日経225とは?
CFDの座談会において、アサツーディ・ケイの田中氏に、2006年のカンヌ国際広告祭・ダイレクト部門の受賞作品をご紹介いただいたが、これらはいずれも投資対効果に優れているだけでなく、顧客に優れた経験価値を提供するものであった(24ページ参照)。また、ダイレクトマーケティングジャパンの岡氏に寄稿いただいた国際エコー賞のダイヤモンド賞受賞作品は、さまざまなマス広告の展開と平行して、ターゲット層に立体DMを送付し、相乗効果によりレスポンス向上を図った好例である(28ページ参照)。
CFDでは、米・eBayがクリスマス商戦の時期を狙って優良顧客を対象に紙カタログを送付するなど、ネット系企業による紙DMの活用も活発化している。今後は国内においても、ネット系企業によるDM活用が進むと同時に、eDMの大量・高頻度の配信などに伴うリストの疲弊対策という意味でも、DMへの注目が高まってくることだろう。
23営業所、52物流センターを展開
CFDは、日本生活協同組合連合会の委託物流業者として1974年に創業した。現在は生協の個人宅配業務を中心に約120社の物流業務を請け負い、化粧品通販会社の仕分け発送業務、野菜など生鮮食品・加工食品・アパレルなどの店舗物流と流通加工を行っている。特に小口配送を得意とし、創業以来32年間、増収を続けている。本社のある埼玉県草加市と2003年に完成した騎西物流センター(埼玉県騎西町)を中心に、北は岩手、南は熊本まで23の営業所と52の物流センターを展開している。
同社の一番の強みは「『少量他品種・多頻度・小口配送』や『24時間365日の作業体制の確立』など大手が参入したがらない分野に積極的に取り組んできたこと」(川添藤夫社長)だ。
まずCFDに対応するため、1987年に生協本体が使っていたDPS(デジタルピッキングシステム)を生協の物流業者の中で初めて導入。コストを削減したうえ、仕分けの間違いをなくした。
また
CFDを短くするため、約10年前に夕方から夜間にかけての仕分け作業を始めた。これにより「生鮮食品が翌日届く」と、荷主と消費者の双方から評判を得た。これが、営業所とセンターを全国に拡大するきっかけとなった。
くりっく365の個人配達に強み
1990年代後半から生協の個人配達事業の拡大を受け、個配事業にも参入した。一時は物流大手企業も生協の個人配達に参入し「このままではシェアを奪われてしまう」(同)と冷や汗をかいたこともあった。だが、生協の個配業務は組合員1軒ごとの注文書配布・回収、組合員の拡大など配送以外の業務も多いことから大手は撤退。同社は小型の2トントラックでの輸送を中心に業績を伸ばした。現在は生協の物流事業が売上高の約75%を占める。
また同社はトラックでの配送のほかに、倉庫や保冷室での保管、野菜など生鮮食品のリパックや個別配送製品の仕分けなどの業務を請け負う。同社の従業員は約4100人。主婦や学生らを中心としたパート・アルバイトの従業員を含むさまざまな雇用形態を生かし、円滑に作業を進めている。中国人留学生の多い地域では、管理者に中国人を登用するなど、地域特性に合わせた人材育成も進めている。
くりっく365の保有台数は約1250台。このうち約230台は冷凍トラックだ。冷凍トラックをはじめとする特殊車両の配送を武器に、食品やレストランなどの店舗物流で差別化を図っている。地域の気候風土に合わせた車両も用意している。全体では液化石油ガス(LPG)車が7割を占めるが、雪国では四輪駆動車やディーゼル車を中心に配置している。ハイブリッド車両も11台導入しており、環境に配慮した車両の導入を進めている。
くりっく365での検品風景
流通サービスの隠れた強みは、徹底した社員教育と研修により、事故が少ないこと。川添社長は「2006年4月から車両保険の優良割引率が85%になる」と胸を張る。1000台規模の物流会社で創業以来、死亡事故を起こさないことは難しく、同時に社員の誇りにもなっている。
また荷物の品質管理、荷主や配送先の個人情報の管理も強化している。14の営業所・物流センターに加え、2006年夏までに新たに3拠点でのくりっく365・管理の国際規格「ISO9001」の取得を予定している。2006年11月にはP(プライバシー)マークの取得を目指す。
高機能化が進む物流センターで、大規模かつ高額なマテハン類の導入が加速している。しかし、それに「待った」をかける画期的なシステムがある。手がけているのは、昨年2月に設立されたばかりのタクテック(埼玉県川口市)で、侘美好則社長はマテハン関連のノウハウを多く持つ。前職時代、多くの物流センターの立ち上げや改善にかかわる中で、仕分けシステム「ゲート・アソート・システム(GAS)」を考案した。
日経225を前提にしたシステム
同システムは、各棚にゲート(ふた)を設け、開いたところに商品を投入していく仕組み。バーコードをスキャンすると、該当する棚のゲートが開き、投入すべき個数が音声により案内される。投入が終わり、足踏みスイッチを押すとゲートが閉まる。作業スタッフはこの繰り返しで、受け持ったエリア(ユニット)の仕分け作業を進めていく。
日経225はこの仕組みについて、「『NOの論理』を前提にした発想」と説明する。「『人間は間違える』ということを踏まえて、ミスを発生させない仕組みを構築した」とし、「誤出荷率10万分の1の精度を実現している」と自信を見せる。
同システムの最大の特長は、「日経225の高さ」。一人のスタッフが受け持つ1ユニットを6列×3段×左右の36間口とした場合、「1時間あたり、1ユニットで約1000〜1200ピース程度の仕分けが可能」とし、「カートピッキングの場合だと、1時間450〜500ピース程度。GASは歩行距離を少なくする分、約2倍の生産性がある」。
ゲート(ふた)が開いた棚に指示された商品を投入していく。